金やプラチナは確かに銀よりも高級だし、銀のように酸化して黒く変色しません。見た目の華やかさも銀は負けているかもしれませんね。
しかし、銀には伝統と重厚感があると思うのです。銀はヨーロッパの王侯貴族の間では、かつて金よりも愛された歴史があります。それだけにさまざまなアクセサリーや食器などが制作されています。それに決して派手ではありませんが、落ち着いた輝きがあります。酸化した黒ずみでさえ、それは“味”となり、自分が愛着をもって使い込んだ歴史を感じることができるのです。革製品が使い込むほどに味わいのある色味になっていくように、銀は使い込むほどに味わいのある色合いになっていきます。
それはあるいは日本の“侘び”や“寂び”に通じるところがあるかもしれません。日本の根付けなどのアクセサリーや、能面などは、わざわざ最初から使い古されたような工夫をする場合があります。真新しいきれいなものは、味気ないと感じるのです。
そういう楽しみ方ができるのは銀だけだと思うのですが…。
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